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国内消費振興券

注:与党が考えている定額給付金への対案ですが、これは、私個人の思いつきで、現実に存在するものではないことを予めご承知置き下さいますよう、お願いします。 

2008/11時点で与党内で考えられている、定額給付金(=現金の振込み)という全く効果の無さそうな2兆円無駄遣いとは違う、有効余り負担が大きくない方法論を考えてみよう、と思ったのです。
ちょっと面白いことを考えたと思ったので、もう少し詳しい方々に批評頂ければと。

基本的には、減価する貨幣(自由貨幣)の考え方を定額給付金に応用したものです。 既にオーストリアのヴェルグルで実施された減価する貨幣のシステムに倣った方法論を採用しています。 他にも似たような考えを表明している方がいらっしゃいますが、既存の紙幣を台紙として利用して、更に収入印紙という既存の税支払い手段を利用しているのが私のアイディアの特徴ではないかと思います。

減価(マイナス金利)の定額給付金への応用については、池田信夫さんブログに書いておられるようですね。

デフレとマイナス金利

【目的】

現在と未来の国家財政に大きな負担を掛けずに消費の振興を図る

貨幣の流通速度を上げて、消費を拡大することで、景気を刺激する(ヴェルグルの例では月に12回以上)

副次的に:減価する通貨の世界に前例の無い規模での壮大な実験

【方策】

既存の1000円札の上に、消せない赤いインクで「消費振興券」と刷り、更に、収入印紙が貼れるサイズの枠を20個、明らかに印刷する。

その時点で1000円札は日本円としての効能を失い、「消費振興券」という換金出来ないものに変化するものとする。

印刷された枠の中には、その消費振興券が配布される一ヶ月後の日付から、順次20ヶ月後までの一ヶ月毎の日付が印刷される。

配布された1000円分の消費振興券は、1000円分の買い物に使えるが、売り手の側は、一回の買い物で、二枚以上の消費振興券を受け入れる義務は無い。(しかし、一枚は拒否出来ないものとする)

一ヶ月の期限の前日までは支払いに使っても売り手側は文句を言ってはいけないことにする。

又、消費振興券は1000円額面で、お釣りは出ないものとする。(安いものを買って換金するのを防ぐ)

消費振興券は、銀行預金には使えないものとする。

消費振興券は、自動販売機では使えないものとする。

消費振興券は、店から顧客へのつり銭としても、一回一枚に限り使用可能とする。

枠に書かれた一ヶ月毎の日付が過ぎると、額面の5%分(=50円)の収入印紙を貼付しない限り、消費振興券の価値は950円に下がる、もしくは売り手側が受け取りを拒否しても良いものとする。

公務員の給与の一部を、毎月この消費振興券で支払うという法律を制定し、強制的に消費振興券をばら撒く仕組みを作り上げる。(この場合は、額面通りの支払いを行う)

20ヶ月後に、全ての枠が収入印紙で一杯になった消費振興券は、役所の窓口、若しくは銀行窓口で正規の千円札に交換して貰うことが可能であるとする。

★発行額を多くする為には、国民への交付に際しては、例えば、10000円分の国内消費振興券を、9500円で購入出来る、といった要領で、最高24万円分(=割引額12,000円相当)まで購入出来るものとするような方策も有り得るとは思うが、基本的には全国民に二兆円分の消費振興券をそのままの額で配布するものとする。(=20億枚(!!)の振興券が必要になる!) ★千円札、2001年時点での情報によると、約30億枚程が流通しているらしいですが、そこにプラス20億枚が加わったら、かなり変化がありそうですね。

住基ネットのコードをベースに配布。 (これ以後、住基ネットのコードを継子扱いしないで、きちんとした国民総背番号制度に発展させて欲しい>国民年金をまともに運用する為にも)

【利点】

新しいデザインや印刷を行う必要が殆ど無く、既存の印刷設備を流用可能だが、偽造が比較的難しい。(急いで実施しなくてはならない今回の給付金でも、比較的簡単に間に合わせることが出来るのではないだろうか?)

古い札を使えれば、印刷コストの削減になるかも知れない。

20ヶ月後には、消費振興券の金額全額分が、収入印紙として税収で賄える筈なので、国庫としての負担は無い、若しくは考え方によっては収入印紙分だけ儲かると言えるかも知れない。

消費振興券が、20枚の収入印紙を貼られて現金と交換される迄に、最低20回の売買に使われるので、一人平均12,000円支給されたと考えると、20倍の240,000円分の消費を喚起するものと思われる。

【欠点】

勿論、通常の日本円の流通が鈍る、というマイナスも有り得る。 (しかし、減価しない日本円より遥かに高速に持ち主を変えるであろうと予測される。)

小売店等、受け取る消費振興券の数量が使える数より遥かに多くなるような立場の人達に関しては、特例を設け、失効して一ヶ月以内の券100枚を纏めて10万円に換金、というような制度を考慮する必要があるかも知れない。

企業の給与支払いの場合にも、一ヶ月に一枚は、個人に振興券を含めて給与支払いを行うことを認めるのも一案かも知れない。

★適当なカテゴリが見当たらないので、紙幣を改変した「グッズ」で、実験的なので、「おもちゃ」としました。

2008/12/06追記
深谷市で地域で使える10%プレミアム付「深谷商品券」を3億3000万円分を発行、というニュースを見ました。 現金よりはマシ、という感じですが、どうせなら減価する再利用可能の、というトライアルもしてみて欲しかった。

2008/12/26追記
北海道の網走支庁留辺蘂(るべしべ)町で、2003年に地域通貨特区を申請、商品券の複数回流通を実施したいと求めたらしい。 金融庁はOKを出したが、財務省が「通貨と紛らわしい」というような理由で認めなかったとか。 結局、特区にしなくても町独自で実施可能、という判断をして、実施したように見えるのだが、結果はどうだったのだろうか? ネット上では実施結果が探せないでいる。 

上記の留辺蘂(るべしべ)町で実施された複数回流通可能な商品券の実施の結果がどうなったのか、どうしても知りたかったので、Hatena Questionで質問を出してみたところ、この件に関する修士論文の存在を教えて頂き、かなり勉強になりました。 
金融庁はOKを出したものの、財務省の許可を取るのに苦労して、やっとのことで実施した時に、結構肝心な住民への十分な意義の説明とか、円滑な流通を保障する仕組み作りにまで手が回らなかったらしい。 結局、発行した商品券はすぐさま日本円に換金されてしまい、殆ど経済的な効果は見えなかったらしい、ということが分かりました。 巧く行かなかった原因としては、プレミアム(深谷商店街のようなお得な額面割り増し)や、減価システムが無かったこと、利用者への十分な説明が無かったこと等が上げられていました。 う~ん、結構難しいものなのですね。

2009/11/19追記
最近、事業仕分けとか何とかで、1兆円だの2兆円だのという金額の予算カットをパフォーマンスとして行っているようですが、そんな演目でマスコミの時間と国民の耳目を無駄遣いするより、こういう根源的なアプローチにもう一度目を向けて考えてみて欲しいと思うのだが。

2010/09/25追記
管内閣の「国民の声アイディアボックス」に、この消費振興券のアイディアを投稿しました。 経産省系のサイトなんで、こういう財務省的なアイディアはお門違いかも知れませんが、意見発表の場として利用させて頂いてます。