エレベータ

都市部で不思議なことの一つに、水平移動には金が要り、垂直移動は無料であること。 山手線の隣の駅まで歩くのは平気だが、東京都庁の最上階まで階段で登れと言われたら、殆どの人は拒絶するに違いない。

セグウェイが都市の設計を変える、なんて騒がれたりしたが、都市の姿を一番変えたのはエレベータに違いない。 エレベータが無ければ、3階建て以上の建物なんか、住めたものじゃなかろう。

人力で昇降するエレベータは古代ローマ時代、アルキメデスが建造したのが始まりとされているらしいが、動力を使ったエレベータは1835年イギリス。 ロープが切れても大丈夫な安全装置付きは今でも残るオーチス社の創始者オーチス氏が1852年に。 

今のようなエレベータが、高層ビルを裏で支え始めてから、まだ150年程しか経っていないのである。 鉄筋造の高層ビルは、エレベータという物流の頼もしい裏方があって初めて発展することが出来た、とも言えるだろう。

防災訓練の際、高層ビルからの避難で、超高層ビルから地上まで降りただけで、膝頭がカクカク震えてしまう人も多いに違いないが、そういう機会に、エレベータの有り難さに思いを馳せてみるのも悪くないかも知れない。
団体名
社団法人日本エレベータ協会 http://www.n-elekyo.or.jp/
年(代)
日本に於けるエレベータ100年史 http://www.n-elekyo.or.jp/alacarte/...
メーカー
日本オーチス株式会社 http://www.otis.co.jp/
URL
http://homepage2.nifty.com/go_tokyo/gaikoku09.htm