新たな「投げ銭」の実験が開始される

起業家の光本勇介氏が、自分の著書で、投げ銭システムの一種をトライするようだ。

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アマゾン上で、キンドル本の方は0円で、紙本の方は390円で販売し、読後、面白いと思ったら、光本氏の立ち上げるウェブサイトで、支払いを更に行う、という仕組みらしい。

デジタル時代には、本質的にコピー出来ない作品は、無い。 それを防ごうと、作品を流通させる業界は、かなり無駄な努力を重ねてきた。(特に、音楽業界と出版業界) これらは殆ど全てが「前払い」システムを維持して行く為だった。

読んで、価値があると思ったら、後払いで、好きなだけお金を払う、というシステム、つまり「投げ銭」は、30年も40年も前から考案され、しかし、振込手数料が高過ぎたり、後払いでお金を払うには、民度が低過ぎたり、ということで、死屍累々であったことは、良く知られている。

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しかし、今まで上手く行かなかったからと言って、今後もダメとは限らないし、又、本質的に何でもコピー出来てしまうデジタルの世界で、コンテンツを守り切って、確実に前払いの課金を実施する為に、無用な囲い込みの仕組みを作るのも、馬鹿馬鹿しい話である。

そして、図書館で借りた書籍に感動した時に、私たちは、作者に対して、感謝の意を伝える術を持たない。 作者が次の作品に取り掛かり、又、見事な作品を花開かせて呉れることを祈念して、寸志を贈ることが、出来ないのだ。(まあ、本当に真剣に調べれば、不可能ではないかも知れないが)

そういった問題への回答として、投げ銭システムは、私にとっては、希望のシステムである。 期待したい。

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