下着だけスティーブ・ジョブス

スティーブ・ジョブスは、晩年、どこに現れる時も、黒のタートルネックで、一つの徹底したスタイルとして、皆の印象に残っている。 今日はあれを着よう、これを着ようと頭を使う(=決断力の無駄遣い)することを嫌い、常に同じスタイルで通すことで、希少な時間(決断に使う精力)を節約していた、ということなのだろう。

スティーブ・ジョブズがいつも黒のタートルネックだった理由

自分は、それほど時間を節約しなくてはならないようなスーパーエグゼクティブではないし、そもそも同じ黒のタートルネックを100枚も揃える程の大金持ちでもないのだけれど、ここ数年で、ジョブスと少しだけ似たようなことを始めている。

下着だけ全て同じ黒の製品で統一して、あーだこーだ考えずに、一番手前のものを着る、という風に決めているのだ。

実際には、時間を節約する、というより、白い肌着が、経年で黄ばんでくるくるのを嫌っている、というのが大きい。 特にシャツは、汗っかきのせいか、一年ほど着ていると、目に見えて黄ばんで見窄らしくなってくる。 生地自体はまだ十分着られるのに、見てくれが情けないのだ。 

人前で下着のシャツを晒すような事態になることは滅多に無いが、それでも、仕事に出かける時に、黄ばんだ下着を着て出るのは、嫌な感じがする。 

下の写真のように、全てが黒であると、多分少々黄ばみが出ても、全く見えない、目立たない。 精神衛生上、とても宜しいのである。 昔から、妖艶な美女は、黒い下着で誘惑する、と相場が決まっているが、合理的な中年は、黒い下着でコスト削減を目指すのである。 まあ、黒い下着の方が割高なので、どの時点で損益分岐を超えられるのか、まだ、分からないのだけれど。

世界全体で、黒い下着が大流行した場合、黄ばんで捨てられる下着の数が減り、下着会社の売り上げが減少するのかも知れない。 しかし、黒い染料で染めて、割高の下着を売れるので、トータルでは儲かるのか。 

女性は、夢が無い、と嫌がるのかも知れないが、男性の中で、生活を単純化出来ることを歓迎する人も結構居そうな気はする。 まあ、他人に下着を見せるようなシチュエーションが想定されるような生活であれば、又違う考え方もあるのだろうけれど。

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黒いパンツ

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黒いシャツ

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黒い股引

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黒い五本指靴下

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全ての黒い下着を身に付けた勇姿