自宅用スキャナ

今日、自宅に散乱する紙類を征伐してファイリング改善をしよう、と思い、久々に富士通のスキャナ(実際には台湾のMustek社製)をThinkPadに繋いで、スキャンを開始した。 ところが何度やっても、DocuWorks5.0がスキャンの途中で死んでしまう。 結局今日のスキャンは諦めた。 以前、一度試した時には、ちゃんとスキャニング出来たような憶えがあるので、何故今日になったら出来ないのか、不思議なのだが、これは大きな失望だ。 自宅での文書の電子化作業が全く出来ないということになるからだ。

このスキャナ自体は、10,000円を切る価格で購入したものなのだが、低速であまり使い勝手の良い機械ではない。 残念ながらUSBバスパワーですらないので、電車の中でスキャナを使って遊ぶ訳にもゆかない。(ま、湘南新宿ライナーの静かな車両の中で、ウィ〜ンとスキャナを稼動させたら、顰蹙を買うに違いないけれど)

今度、エプソンの新しいスキャナを買うか、hp社の複合機を購入するかして、家庭内で紙の削減を進められる環境を早く構築したいものだ。 本当のことを言えば、ゼロックス社がオフィス用に販売しているデジタル複合機辺りを導入して、コピーするような速度でドンドン家庭内の紙を電子化出来れば、随分気持ち良いだろう、と思わざるを得ない。

ただし、ゼロックス社のDocuWorksが家庭に広く普及し、書籍や漫画のデジタル化が開始された場合、当然の流れとして、「誰か既にこの同じ書籍をスキャンして綺麗にデジタル化を終えた人のファイルを貰えないだろうか?」ということになる筈で、自分の作成したファイルを提出する代わりに、誰かと自分の欲しい書籍の交換を行う、という将にP2Pソフトウェアの目指すところが実現してしまうに違いない。

こういった動きに対し、現状では声の大きい圧力団体は、何も言い出していないように思えるが、昨今の「カメラ付き携帯電話による「万引き」」という記事は、それに近い概念が段々出現しつつあることを示している。 100万画素超カメラ付の携帯電話は、100万人単位のデジカメユーザ(=簡易なスキャナユーザ)の出現を意味し、携帯電話であることは即ち、誰かにそのデータを転送出来る(その目的でスキャン(=撮影))するということである。 さあ、出版業界、どう出る?

先日、太極拳の教室で、中伝に合格した姉弟子が、出版業界勤務で、合格祝賀の飲み会の後、少しこの件について議論したんだが、正直言って、出版業界に残された時間はもう、そう長くはないような気がする。 どんな手を使ってデジタル的な情報流通を阻害しようとしても、それは難しい。 それよりは、適正な対価と、支払いの簡略化で、出版業界の所有(管理)する情報の適切な流通を図った方が得策だと思う。 P2Pソフトを訴訟するなんざ、最後の悪足掻きに過ぎないだろう。