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マネーを生みだす怪物 ―連邦準備制度という壮大な詐欺システム

通称「FRB」、連邦準備制度理事会と言ったら、今の日本でも経済ニュースを少しでも気にかける人なら聞いたことがある名前でしょう。 米国の大統領が決まって、次に注目されるのは、連邦準備理事制度の理事会議長だったりもする。 ところで、その米国政府と共に世界経済に大きな影響を与える組織が、政府とは無関係な私企業のカルテルだという話をご存知でしたか?

多くの人達が、何の疑いも持たずに利用し、空気のような存在となっている紙幣、そして通貨制度。 ところが、何ら物質的な裏付の無い紙幣「不換紙幣」を発行する権利を有する連邦準備制度の為に、それがどのように歪められ、インフレという見えない税が我々から取り立てられているかが平易に解説されています。

主に米経済の歴史を舞台にしていますが、所々に世界的な戦争の存在の裏にあったと思われる大資本家の暗躍や、ロシア革命トロツキーの関係等、米国が第一次世界大戦に参戦するきっかけとなったルシタニア号の沈没など、実に面白いエピソードが並んでいます。 ただ、SFや絵空事なら面白いで済みますが、今我々が住んでいる地上の話だということを思い出すと、ぞっとしてきます。

嘘は大掛かりな方がばれにくい、と良く言われますが、これ以上大掛かりな詐欺は、地上に存在しないのではないか、と思われるようなスケールだな、と呆然とさせられます。 作者はこのままでは、近い将来、何が起こるだろう、という陰鬱な予測(シナリオの一つ)も、それに対して、気が付いた人達が何を為すべきか、という提言も提出しています。

考え方の筋道としては、田中宇の世界情勢の読み方と通底するものがあるように思われます。 但し、将来のシナリオとして描かれている図式は、彼よりも更に悲観的で、ジョージ・オーウェルの「1984」辺りに近く、そこで扱われている「アイアンマウンテン報告」も是非一度入手して読んでみなくては、と思わされました。(絶版で中古が8000円以上)

田中さんのメルマガより懇切丁寧な事例に満ちていて、おまけに草思社という良心的な出版社からの書籍なので、もっと沢山の人達に読まれても良いだろう、と思ったのですが、なんと今は品切れ中。 アマゾンでは2009/08/08現在、中古本でも9,000円程度以上から、という恐るべき状況です。 復刊ドットコムでも本書の復刊リクエストが動き始めていますので、経済の問題に関心のある皆様の投票をお願い申し上げます。(ちなみに、米国アマゾンでも人気があるのに何故か絶版状態のようです)

原題
THE CREATURE FROM JEKYLL ISLAND
人名
G・エドワード・グリフィン
年(代)
2005年(邦訳)
商品名
マネーを生みだす怪物 ―連邦準備制度という壮大な詐欺システム
価格
¥2,940
著者
エドワード・グリフィン
出版社
草思社
発売日
2005-10-29
URL
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794214545/kanshin-1-22/ref=nosim