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代議士の票の重み

一票の格差、という問題があります。 人口と議席数のバランスの乖離により、2006年3月31日の時点で、島根県民の一票と、私の住む神奈川県民の一票では、参議院の場合で、なんと4.747倍もの格差があるのだそうです。(ウィキペディア「一票の格差」によると

今の選挙システム、そして議会システムでは、完全に一票の重みを代議士の人数に合わせるのは、不可能です。 各々の議員は違う得票数で選出されて来ますので。 そこで考えたのですが、例えば国会の議決を行う際、代議士が票を投じた時に、今は「一票」になっていると思いますが、将来、「その代議士が選挙で得票した票数」を投ずる、という風には出来ないものでしょうか?

そうなると、我が神奈川県選出の議員は、当然のことながら大きな影響力を持つことになります。 例えば、選挙情報館のデータによると、2004年の衆議院選挙で最多得票だった神奈川県の小泉昭夫議員は1,217,100票を得て議員になっていますが、最少得票で当選した鳥取県田村耕太郎議員は、151,737票ですので、国会の議決で代議士の得票数をそのまま投ずることになりますと、小泉代議士は、田村代議士の8.02倍の影響力を持つ、ということになります。 そうなると、選挙区による一票の格差は、理論的には解消することになります。

このシステムの利点はもう一つあります。 有権者が自分の投じた一票に意味を見いだすことが出来るということです。 どうせ▲■党の代議士がトップ当選するなら、僕は投票に行かずに彼女とドライブに行ってしまおう、という方向になるより、一票でも良いから投じて、国会で自分の投じた一票が何度も国政に役に立つようにしたい、と考え得るからです。 まだこのシステムでは死に票の問題については解決出来ませんが、多くの有権者が抱く、自分の一票が、誤差の範囲になってしまう、という無力感をかなり解決出来ると考えています。

今まで、何故、国会などで、得票数に拘わらず一人の議員が同じ一票を投じて来たのかというと、
(1)代議士同士で、誰が誰の何倍の影響力を持つか、等という、議院内格差が生じると嫌だから
(2)数百年前のテクノロジでは、各々の代議士が何票を持っているか、重み付けして票の集計をすることが難しかったから
という辺りが考えられますが、これもそろそろ選挙・投票システムの抜本的改善を考えて頂きたいものだと思います。

特に、上記の(1)は案外大きな要素なのではないかと思いますが、代議士個人の面子やら何やらより、国民(住民)の意思を的確に反映する、という最も大切な議員の責務を第一に考えて頂ければ、と考える次第です。

2009/02/24追記
池田信夫の「アゴラ」で、池田さんが「都市への人口集中が必要だ」という論を書いています。 結論として「これは政治的には困難です。国会議員の定数が地方に片寄っているからです。したがって都市を活性化するには、公職選挙法を改正して国勢調査で機械的に議員定数を再配分するシステムに変える必要があるでしょう。」とのこと。 そういうことをやるより、どうだろう、この議員の一票を、選挙の際の得票数に変える、というシステム。 検討に値しないだろうか?

2010/11/18追記
国会の見直し「心許ない」 抜本的改革迫った高裁判決 一票の格差問題」 格差5倍って、余りに酷過ぎる。 今住んでいる神奈川の一票は日本で一番軽い、というのも悲しい。 それにしてもこのKWで私が提案しているような方向性での解決案って、何処からも出て来てないなあ・・・