夜空に行列する飛行機

大船の自宅マンションのベランダで、夜遅くに洗濯物を干していると、晴れた日には羽田空港へ着陸しようと高度を下げる旅客機の光が見える。 その少し後ろに、もう一つ光が浮いている。 前の機体が着陸したら、次に着陸するのだろう。 そのもう少し後ろに、更にもう一機。 ということは、と数えて行くと、多分遥かに伊豆半島の方まで繋がっているのではないかと思うような、光の列が、最大で7機分位見えたことがある。 結構規則的な間隔で飛んで来ているように見えているのは、管制塔の方で、指示を出して整列させているのだろうか。

 

それがどうした、という話もあるかも知れないが、その中の1機でも、着陸に失敗したり、何らかのミスを犯すと、全機が大混乱になるだろうから、本当に粛々と決まったコースを決まったタイミングで飛んで来るのだなあ、と(多分)当たり前のことに感心してしまう。 交通システムというのは、大したものだ、と、この夜空の風景を眺めるたびに思う。

 

そして、そういった交通システムの一機一機に、数百人の乗客が乗って、羽田に付き、羽田から飛び立ち、各地へ動いて行くのか、と思うと、静かな夜空の向こうで、力強い社会の脈動が感じられるような気もする。