中国の椅子でひっくり返る

Jota_Shimazaki2007-03-18

[上海][ファシリティマネジメント][経済] 上海のホテルの椅子で仰向けに転倒する

会社の出張で上海のシェラトン・グランド・太平洋ホテルに泊まっている。 写真にあるような5本脚の良さそうな椅子がライティングデスクに備えられていたので、「お、ネット接続して仕事し易そう」と思ったのだが。

近所のスターバックスでいつもの通りデカフェスキムミルクのラテ・グランデを買ってきて、サンドイッチと一緒に頬張りつつ、メールチェックをしていた時に、とある呆れた記事に遭遇して、あ〜あ、と後ろ向きに伸びをしたら、椅子ごと「バタン」とあお仰け様に床にひっくり返ってしまったのである。 絨毯が敷いてあったし、後ろには何も固い物が無かったので、怪我はしなかったが、正直言って驚いた。

椅子の基本はちゃんと座れること。 どんなに見てくれが良くても、危険なものは論外である。 日本のオフィスチェアでは、どんなに後ろ向きに反り返って欠伸しても、只の一度もひっくり返ったことなど無かった。

この椅子、ひっくり返った裏側を見ると「QC Checked」となっていて、品質管理もされているようだが、一番根源の部分が抜けているようだ。 多分、洒落た海外製のオフィスチェアを真似て作った椅子なのだろうが、こうして観ると、脚部の大きさが座面部のサイズと比べて少し小さ過ぎるようだ。 おまけに、後ろに反った場合、日本の椅子だと座面が前方にスライドして体全体のバランスとしては過度に後ろに重心がかからないようになっているものなのだが、この椅子の場合、そういう洒落た機構は全く無いようだ。

中国などの発展途上国を見ていると、往々にして気付くのはこういう皮相なイミテーションだ。 OAチェアは5本脚であることが肝腎なのではなく、5本脚によって倒れなくなることが肝腎なのである。 見てくれだけを真似しても、こういった品質のものがまかり通っている限り、まだまだだな、と思わざるを得ない。 さて、シェラトンホテルに、この件を伝えたら、どういう対応を示すか、ちょっと知りたいような気もしてきた。