年に一度の健康診断

今年はいつもと違う方法で胃の検診をしてみようと思い、バリウム飲んでレントゲンのパターンではなく、胃カメラで申し込んでみた。 何も飲まないのかと思ったら、やはり喉の奥を麻痺させる麻酔薬を飲まされ、更に胃の動きを鈍くする為の注射を打たれ、似たようなものだった。

バリウムを飲んでレントゲンだと、変幻自在に回転する巨大なまな板の上で、レントゲン技師の指示のままに、廻ったり止まったり、吸ったり吐いたりと長い時間辛いと思っていたのだが、胃カメラの方が僕にはずっと辛かった。 平気で呑める人も居るらしいが、僕はどうやら平気ではない方だったらしい。 胃の中で何かが触れる度に「げぇっ」と凄いゲップのようなものが出てきて、目からは止めどもなく涙が流れ、口からはよだれが垂れ、やれやれ、大変なものであった。(口が閉じないように、円筒状のものを口に咬まされているのでよだれがを止めることが出来ないのだ)

おまけに、最後の段階で胃液の吸引をするポンプの機能が故障していることが判り、その胃液に隠れた胃壁が観察出来ない、ということで、再度別の胃カメラ装置の所に連れて行かれ、再度胃カメラを飲まされる羽目になった。 こういう特異な状況が起きる際に居合わせてしまう運命を「ああ女神さま」では特異点と呼んでいたような覚えがあるが、僕も森里君程ではないにせよ、そういう性質を持っているような気がする。