新たな物乞いの手法

朝、駅まで息せき切って歩いている最中に、物乞いに呼び止められた。 最初、「すいません」と声を掛けたのは、20代後半から30台前半に見える若い男。 うっすら髭が生えていたように思う。 それが「心臓が悪く、父母が無く、薬が無くて、生活保護を受けたいと思って居ますが、それまで薬を買えない。 300円恵んで貰えませんか」というようなことをぼそぼそ要領の悪い説明をする。(多分わざと分かり難く) こっちは朝の通勤電車に乗り遅れまいと一生懸命歩いている途中なので「で、要するに300円くれってこと?」と聞いて、仕方ないと思って財布を捜したら100円玉が無くて、しょうがない、500円玉を渡してしまった。

さて、朝のこういう時間帯に、通勤の男性をつかまえてわざと分かり難い説明をして、300円という微妙な値段を提示する辺り、嘘くさいな、と思った。 本当に心臓が悪かったら、自転車押して出てきたり出来ないよな、と。 後で考えると段々腹が立ってきた。 まあ、もしかすると本当に心臓に問題がある、という可能性も無きにしもあらずだと自分に言い聞かせても、あの物乞いのスタイルには納得が行かない。 今度精神的に余裕がある時に出てきたら、一緒に病院に行こう、って言ってみようかな。