ブログの流行と情報の埋没

以前も書いたが、メソポタミア文明で残された粘土板の中の一枚に、トルコの王妃となったエジプト王の娘が父王に書いた手紙が5000年の時を経て残されていたものがあった。 子供が出来ないから懐妊し易くなる薬を送って呉れ、との依頼だったらしい。

情報が少ないと、考古学者が一生懸命探し回って解読して呉れるのでつまらない話でも「貴重な情報」になって時を越えて甦ってしまったりするのだが、今の時代の膨大な量のブログやHPやメールを、未来の誰かが読んだりするんだろうか? 情報の保存技術は飛躍的に向上していて、デジカメ、スキャナ、ビデオカメラ等も含めれば、手軽に情報を残せるようになっている。 しかし残された情報を賞味する側の速度は全くと言って良いほど向上していないのである。

書店で買い物すると大抵袋に入ってくる「速聴」の訓練なんかは、人間の情報摂取能力を若干でも向上させることが出来そうだが、とても情報の増加には追いつきそうにない。 雲衣。さんの言葉「質の良い情報だけを取り込むようにしないと」が重く響く。