強風の中、海辺を散歩

夕方、一日体を殆ど動かしていなかったことに気付いて、散歩に出かけた。 空は晴れているが、強い風が吹き荒ぶ中、ダウンに帽子、手袋もして、暖かな格好で歩き始めた。 体が温まるまでは、結構寒そうだと思ったから。

赤みを帯びてきた夕日の中、虹が浜公園の隣を通って、海辺に出た。 いつもは動いていないゼファー社の風車も今日はブンブン音を上げて廻っている。 風は西から吹き寄せているので、平塚の浜は大きな波が打ち寄せ、潮の飛沫が風に吹かれて細かな霧のように飛んできている。 一部は冬の日本海で起こるという「潮の花」のような泡が残っていたりもする。

一人だけ、ウィンドサーファーが強風をついて海の上を飛ぶように走ってゆく。 あと一人、サーファーが大きな波に向かってパドリングしてゆく。 こんな凄い風の中、君らは偉い。 男の中の男。 軟弱なサーファーはとても海に出る勇気が出ないような日に、自分の浪漫を追ってゆく。

強烈な風は、真冬用のダウンジャケットを突き通して冷気を送り込んで来る。 海辺を散歩しているのは、多分僕と似たような、物好きなお父さん数人だけ。 澄んだ空気の中、赤い夕日を受けて一休みするサーファーがシルエットになって。

たまにはこういう散歩も良いものだ。