長男の運動会

朝9時、長男の運動会に出かけた。 平塚市の富士見小学校は、市内でも3番目に大きな小学校で、結構歴史も長い。 しかし運動会はご多分に漏れず、紅白を止めて4色になってしまっている。 赤、黄、緑、青の4組である。

長男は「黄」組で、5年生。 そろそろ上級生としての自覚も出来てきたのか、今回は下級生のお世話係をやっているらしい。 ま、二年生にお世話が必要なのかどうか、疑問ではあるが。

100m競争、組体操、騎馬戦、が彼の出場する総てだそうだ。 何だか、僕が子供の頃と比べて、随分、運動会そのものが簡略化されてるように感じる。 僕らの頃は、その倍位は出番があったように思うのだが。

5年生の100m競争は、実に不思議な結果になった。 長男の所属する黄色軍団が、4色一緒に10組以上走った中で、ただの一度も1位を落とさず、全勝する、という快挙(怪挙?)を成し遂げたのだ。 長男も一番最後の組で走ったのだが、楽々1位となった。

4人が一緒に走って、黄色が一位を取る確率を1/4とすると、10組走って全部が1位になる確率は、0.000095%でしかない。 事実上、有り得ないことなのだ。 僕の推理は、100m競争でコーナーを曲がる時の円周の誤差を先生が計算し間違えて、黄色組に異様に有利なスタート地点が設定されているんじゃないか、ということ。

結局、この部分だけで50点の差が二位のチームにつき、それが後押ししたのか、この日の結果は黄色の圧勝だった。 長男は大喜び。

小学生達とは言え、5・6年位になると相当体格も良くなって来るし、勝負にかける意気込みもすばらしく、見ごたえある勝負があったのだが、運動会を運営する側の先生達の技量が相当下がっている、という感じがした。 昔のような精緻な組織運営が出来ていない。 子供達の指導も、統制も、全然昔より緩いし、いい加減なのだ。

子供達がだらしなくて、指導しようにも駄目なんだ、という言い方も出来るだろうが、先生達ももう少し「組織としてビシッと決める」ということを子供たちに教えても良いのではないだろうか? 

小学校の今、唯一の存在意義とは、複数の人間が存在する場での一人一人の行動を律するルールを子供に教え込む、ということだけなのだ。 勉強だけだったら、塾に行かせているから、小学校なんか不要だし、体育だって習い事で充分だ。 その「組織行動」に関しての教育が出来ないとなると、本当に、今後「小学校」の存在意義が薄れて来る可能性が高いと思う。