太極拳教室

毎日新聞の子会社である毎日文化センターが、パレスサイドビルの一階で色々な教室を開いている。 金曜の18時から19時30分まで、太極拳教室が行われている。 会社の半額の補助を使って、4月末から習い始めた。 昔から機会があれば、中国拳法のようなものを習ってみたい、と思っていたのだ。(懐かしい「男組」の流全次郎も、確か太極拳使いだったんだよね。 多分あれが日本で最初に太極拳を有名にした作品だったんじゃないだろうか。)

先々週は教室の先輩の女性の中伝認定の試験で、要するに先生のその又先生が見に来る週だった。 教室に行ったら、変なはげ頭のお爺さんが居たんで、「ロッカーは外ですよ」って言ったら、太極拳歴20年の富田女史が「この方は先生だからいいのよ」と慌てて言った。 やれやれ、知らないってことは色々不都合があるもんだな。

型をある程度憶えるだけで1年はかかるんだそうだ。 初伝の試験が普通は一年後位、中伝はその更に1〜2年後。 奥伝は更に又1〜2年後。 教室は全部で8名なんだが、富田さんと、もう一人の男性(他は全部女性)が、相当太極拳歴が長いらしい。 この二人は準師範位の認定を持っているらしい。

ここの太極拳は、気功を主体としたものらしい。 お爺さん(三上先生とおっしゃるらしい)が、「気」を込めた水を飲んだだけで、富田さんなんか、キョッと奇声を上げて飛び上がってしまう。 あれって本当にそうなのか、やらせなのか、今ひとつ判別出来ないんだが、富田さんは普段の準備体操の時も、気が集中してくると体がガクガク震えて奇声を上げるとか、気に対して過敏な体質みたいだから、案外本当なのかも知れない。

先生は格好良い。 多分50歳位なんじゃないかと思うが、太極拳の型を演じる際のスタイルなんか、格好良くて惚れ惚れする位、決まっている。 バランスが良くて、ユックリと流れるように手足が、虚空から気の塊を集めて取り出すように見える。 

多分、僕はまだ全く初心なので、感知出来ないが、段々に修行してゆくと、もっと気の流れのようなものが見えて来るんじゃないだろうか。 何となく、梨木香歩の世界を彷彿させる。

三上先生に言わせると、君のはまだ単なる「体操」でしかない、ということだが、正直言えば、まだ体操としても充分に分っていない漢字がする。 ここの太極拳密教系だから、あまり細かいことを言って指導はしないから、とにかく見て、真似して下さい、と先生は言うんだけれど、一週間に一度じゃ、本当に一年位かかるかも知れない。

おまけに、金曜日の夕刻は、一週間の中で最も疲労困憊している時間帯だから、頭が廻らないこと夥しく、いつもより更に真似する、とか観察する、という能力が低いんじゃないか、と思う。 案の定、今週は自分の感じでは先週より調子が悪かった。 体が巧く動かない感じがする。 尤も、先生も先週より体調が悪そうだった。 暑くて湿度が高く、ちょっと夏ばてなさってるような顔色だった。

それでも、帰宅して、長男の勉強を見てやって、関心空間を読み終えて寝たのが2時。 これじゃ体力は回復出来ないわな・・・