データベースによる「美しく統合された個人情報の体系」

昔から望んでいて、しかしまだ出来ていないことの一つに、名簿のデータベース化を含む、身の回りの情報のデータベース化がある。 整理整頓が苦手な自分の、見果てぬ夢と言っても良いだろう。 

渡米する前だから20年も前の、竹中工務店勤務時代から、身の回りの情報を電子化して、綺麗に整理したい、という願望は強かったのだけれど、現実にはBASICで自前のDBを作るなんて、ウンザリする程の時間がかかるし、とても実現出来ない、と思っていた。

しかし、渡米してみると、Macintoshがあるし、FileMakerという、手軽でユーザインタフェースの良い、簡単なDBソフトもあるじゃないか。 帰国して暫くすると、いつの間にやらFileMakerはカード型DBからリレーショナルDBに進化し、今ではウェブ公開も簡単に出来る、素晴らしいソフトに仕上がっている。

データベース化したい情報は、大体以下のようなものだ:
優先順位も、自宅内における専有空間の量も上から順。

  1. 住所録(年賀状、交換した名刺、同窓会名簿などを含む)
  2. 蔵書データベース(読んだ本の記録と、簡単な感想、読んでない本のリストも)
  3. 写真アルバム(膨大な量の写真が存在するんで、撮影日などの情報の入力は銀塩部分は諦めているけれど)
  4. CDのDB(これは言わずもがな、だろう。 最近はこれも簡単になりつつあるようだが)
  5. ビデオテープ(これは、ビデオカメラで撮影したものと、放送を録画したモノ、両方が存在する)
  6. 雑多な紙(子供の絵や習字、家電製品のマニュアル類、カタログ類、旅行先で貰ったパンフレットや切符類等)

さて、それでは、どのような道具立てで、上記の膨大なデータを処理出来る目算が立ち、美しい生活を実現出来るであろうか?

  1. 住所録
    • FileMakerを使ったDBの作成を、生真面目に、地道に。
    • 名刺スキャナ等の小道具を利用して、データ入力を楽にする。
    • 電子名刺のようなシステムを利用して、連絡先のアップデートを楽にする。
    • 同窓会の類は、自分が幹事になってしまうことで、自然と情報が自分の手許に集まるように仕組んでしまう(って本末顛倒?)
  2. 蔵書データベース
    • これは結構難物かも。 膨大な量だし、入力が大変そう。 以前、米国で蔵書DBを簡単に構築出来るシステムの話が、百式のサイトに出ていたのを思い出す。 残念ながら、日本でサービスを開始する予定は無い、と問い合わせのメールに回答が返って来たのを憶えているが、書籍のISBNコードを入れるだけで、ネット上のDBから自動的に書名や著者の情報を引いて、DB化が出来てしまう、という画期的なシステムだった。 今はどうなったかなぁ。
    • 書籍自体が手許にある場合は、表紙位はデジカメで写真を撮ってウェブアップして置くと、本のイメージが湧いてDBとして役に立つものになるかも知れない。 何故、現物の本が本棚にあるとあんなに安心するのか、というと、矢張りその装丁に始まる「イメージ」を本棚というメディアに詰め込めるからだろう。 背表紙自体がある一定の情報を語る訳だ。(厚み、年代、著者等)
  3. 写真アルバム
    • これは正直、手を抜こうとしても、どうにもならないかも知れない。 それでも大体何年頃のものか、どういう傾向のものか、をキーワードで(プルダウンメニューか何かで簡略に)入力出来れば、ある程度思い出としては役に立つんじゃないだろうか?
    • ネガはどうする、とかそういう細かいことはまだ考えていないが、結局、スキャナとフィルムスキャナ辺りでデジタル化する以外にはマトモな方法は存在するまい。 後は普通のデジタル版のファイルとして、キチンと扱う、ということ。
    • この写真ファイルの整理には、ソニーPictureGearが大活躍している。 会社のパーティや、オフィスの写真等、数十枚撮影したものを、あっという間(将に3〜4分)でフォトアルバムの出来上がりである。(ところで、このPictureGear、Sonyのサイトでは生産中止って書いてあるけど、一体ど〜ゆ〜こと? Sonyさん!)
  4. CDや音楽関係
    • 希望としては、Apple社のiPodと、その付属ソフトで綺麗に扱ってしまいたい。 家内のメインマシンがiBookタキシードだから、あれにOS Xを入れて、最新のセッティングに出来れば・・・と思うのだが、彼女は新しいユーザインタフェースに馴染まず、未だOS9の愛好者なのであった・・・
    • ソフトウェアのCDとか、自分が作成したCD-Rの整理整頓に関しては、Apple社のシステムでは何も出来ないと思う。 結局は蔵書リストと一緒にして、整理場所をキチンと管理する以外には無いんだろうな。
  5. ビデオ関係
    • ビデオは、いよいよHDDレコーダが売れてきたようで、これを何とか尚ちゃん(家内)に売り込んで自宅に導入出来ないか、検討している。 しかし、ある程度の画質で動画を保存したら、それこそ凄まじい容量になってしまう。
    • そこで期待の星は、ビデオ・オン・デマンドだろう。 適正な対価を支払い(飽く迄「適正」な、だよ)観たいビデオをブロードバンドでダウンロードする分には、正直、何の異論もありはしない。 早く実現して欲しいものだ。
    • 色々な処で主張しているが、NHKの過去の番組内容が、無料でダウンロード出来ないのは、おかしいんじゃないだろうか? そもそも国民の税金(と同じ「視聴料」)を徴収して制作している番組なんだから、それを更に販売して儲けるなんて、理屈に合わないだろう?
    • 少なくとも、週刊こどもニュースだけは出来るだけ早くダウンロード可能にして呉れると、本当に有り難いんだけどな。
  6. 雑多な紙
    • 今、惚れ込んでいる文書管理システムの一つに「ドキュメントマネジメント」がある。 契約書を電子的にスキャンして、アジア全域でオンライン共有出来るようにする、という野心的なプロジェクトなんだが、これに使用する富士ゼロックス社のDocuWorksというソフトが、なかなか良く出来ている。 スキャンした紙の電子ファイルのサイズが、アドビ社のAcrobatの1/3のサイズだし、ファイル内にOCRしたテキストデータを持つことも出来る。 家庭内の雑多な紙の処理は、こいつに任せたい。
    • しかし、結局は、高速なスキャナと、高速なPCが必要になるし、今のところはWindows機でしかDocuWorksドキュメントを作成出来ないのが欠点かな。 Macintoshでも作成出来れば、家内にも利用するよう、勧められるんだが。

膨大な「希望」のリストばかりが積みあがっているが、何年かかけるつもりで、地道に進めてゆきたいものだ。